原題は『House of 1000 Corpses』千の死体がある家という意味です。
監督は ロブ・ゾンビです。ロブはもともとへヴィメタルバンドのフロントマンだった人物でなので、本作は非常にミュージックビデオ調の仕上がりになっています。
ストーリーの本筋よりもカメラワークや映像遊びで構成されています。
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『マーダーライドショー1』あらすじ※完全にネタバレしています!!
スポールディングのガソリンスタンド
夜、運転をしていた青年ビルとジェリー。休憩したくなったところに丁度スタンドの看板を見つけ、2人はスタンドへ。道端には「ここまでくればもう安心だ」という奇妙な看板が立っていました。
たどり着いたスタンドは不気味な人形が手招きをする一風変わった店でした。ホラー好きのジェリーはテンションがぶち上がります。
「女の子たちを起こそうぜ!!」どうやら後部座席には女の子がいるようです。女の子は2人、デニースとメリーです。ビルとメリーは恋人同士のよう。どうやら4人は気ままなドライブ旅の途中のようです。
4人が店に入ると、白塗りをした不気味な店主、スポールディングに出会います。
スポールディングは、「うちのマーダーライドショーを見ていけ」と4人を誘います。店の奥には様々なサイコキラーをかたどった張りぼての人形を展示した手押し式の(!)ローラーコースターがありました。
カニバリストや愉快犯、強姦魔など様々なおぞましいサイコキラーたちを、店主のスポールディング自らが4人を乗せたカートを手で引っ張りながら(笑)紹介してくれました。
ホラー好きのジェリーはそのなかでも、ドクター・サタンという人物に興味を持ちました。彼が絞首刑になる際に使われた木が近くにあるらしいので、テンションぶち上がりのジェリーに押し切られて4人はその木を探しにいくことにしました。
ベイビーとの出会い
雨のなか車を走らせていると、ヒッチハイクをしているブロンド美女を発見します。ジェリーは美女のはだけた胸元にくぎ付けになり、乗せてあげようと言い出します。メリーは嫌がりましたが車を止めてしまいました。
美女(ベイビー・ファイアフライ)は偶然探している木の近くに住んでいました。嫌がるメリーを横目に美女は車に乗り込みました。
雨足は強まるばかり、と、急に車がパンクしてしまいました。ベイビーは家にいる兄にトラックで車を運んでもらおうと提案します。4人は大雨のなかベイビーの家に向かいました。
首のちぎれた人形が無数に飾ってある不気味な家に、一足先に招かれたビル。するとほぼ裸のベイビーがめちゃめちゃマシュマロが入ったココアを持ってきました。
外に彼女を待たせながらベイビーにでれでれするビル。この時点でビルが長生きしないであろうことは明白です。
いい感じになっていた二人のもとにベイビーの兄が帰ってきました。「車を運び終わったぞ」
我に返るビルと対照的にベイビーは舌打ちをかますのでした。
ファイアフライ家
家の中に招かれた4人。どうやらこの家はベイビーの家族が住んでいるようです。ベイビーの刺激的な姿にメリーはイラつきが止まりません。
この家に住んでいるのは母(マザー・ファイアフライ)、車を引っ張ってくれた大男(ルーファス)、やけど男(タイニー)、謎の男(オーティス)、謎の男2(アール)、爺さん(グランパ)、ベイビーの7人です。
日付は10月30日、ハロウィン・イヴ。家族はハロウィンが大好きです。「ハロウィンなんて子供っぽい」と言い放ったメリーを睨みつけながら、マザーは4人をディナーに誘います。
あまりの気味の悪さに怖くなった4人は、無駄な抵抗はせずにお呼ばれすることにしました。
気色の悪いディナーにはまともに手を付けられずにごちそうさま。食後に家族による謎の不気味ショーを見せられるはめに。この期に及んでもまだジェリーだけは浮かれています。
ショーが進むと、マリリン・モンローを模したようなセクシーな衣装で身を包んだベイビーが魅惑的に体をくねらせて踊ります。ビルを誘惑するような姿に、ついにメリーの堪忍袋の緒が切れてしまいました。「このアバズレ!くそビ○チ!」
するとベイビーは急にぶち切れてナイフを取り出しメリーに襲い掛かります。
驚いた4人は家を飛び出して車に乗り込みました。しかしすぐに家族に車を囲まれて家のなかに連れ戻されてしまいました。
1000の死体が埋まる家
実はオーティスは家族ではなく、最近話題のチアリーダー殺しの犯人でした。かくまわれたこの家の二階でチアリーダーを殺したり拷問したりしていました。
4人はついにファイヤフライ家に捕まってしまいます。
デニースは椅子に縛られ不気味な絵の前で泣き叫びます。同じく縛られたメリーの前には胴体を真っ二つに切られて人魚の足を付けられた、変わり果てた彼氏のビルの姿がありました。
ジェリーはベイビーによって、メスで頭の皮を剥がれてしまいました。生き地獄です。
その頃、デニースの父親が娘の不在を不審に思い警察に通報します。警察(ジョージ、ドレイク)とデニースの父はデニース達の車を発見。トランクには四肢を縛られ体を切り刻まれた見知らぬ女性の死体がありました。その後3人はファイアフライ家にたどり着きますが、射殺されてしまいました。
ハロウィンの夜、オーティスはデニースの父の皮をはいで被りデニース、メリー、ジェリーにうさぎの着ぐるみを着せ外に連れ出しました。
「RUN,RABBIT,RUN」走って逃げてみなウサギちゃん
半狂乱でよたよたと走る3人。すぐに捕まって棺桶に入れられたデニースとジェリーは、地下の穴にロープで吊られます。メリーもベイビーに捕まり刺し殺されてしまいました。
地下ではジェリーが真っ黒なドロドロの人間らしき者たちに、開いた棺桶から引きずり出されて沈んでいきました。(!?!?!?)デニースは自力で脱出し、死体だらけの地下道を必死に走ります。ふと振り返ると、追いかけてくる人の姿が。発狂しながら部屋を見つけドアを開きます。
部屋には男(ドクター・サタン)に手術をされているジェリー。ドクター・サタンは実在していたのでした。
振り返ると斧を持ったルーファスが。デニースは必死の形相で逃げました。
BADがすぎるエンディング
デニースは脱出に成功します。放心状態のデニースは通りかかった車に乗り病院へ向かってくれと言うと気を失ってしまいました。
運転していたのはスポールディング。後部座席には斧を持ったオーティスでした。そう。スポールディングはファイアフライ家の一員だったのです。
デニースが目を覚ましたのはドクター・サタンの手術台の上でした。
クラシックホラーに敬意をこめたオマージュ作
本作は「悪魔のいけにえ」の影響を大いに受けています。殺人家族を描いた言わずと知れたホラーの金字塔です。
家族が囲むディナーテーブルにわざわざグランパを呼んだのもオマージュの一つでしょう。死人の皮をはいで被る、ラストにかけて暗闇を全速力で走るデニースの描写、おびえるデニースの眼球のアップなど、多くのオマージュでホラーファンを楽しませてくれます。
カメラの後ろでニコニコしているロブゾンビが見えてきそうな本作、グロ耐性が頑丈なあなたにおすすめのカルト作です。
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